ヒトパピローマウイルス(子宮けいがん)
子宮けいがんとは
子宮けいがんは、子宮のけい部という子宮の出口に近い部分にできるがんで、若い世代の女性がかかるがんの中で多くを占めるがんです。日本では、毎年1.1万人の女性がかかる病気で、さらに毎年、約2,800人がなくなっています。
子宮けいがんの原因として言われているのが、ヒトパピローマウイルスで、女性は一生涯に一度は感染すると言われています。
ヒトパピローマ(HPV)ワクチンの効果
HPVワクチンは、子宮けいがん全体の50~70%の原因とされる2種類のHPVの感染を防ぐことができます。また、子宮けいがんになる過程の異常(異形成)を予防する効果が示されています。
ヒトパピローマ(HPV)ワクチンのリスク
・HPVワクチン接種後には、多くの方に、接種を受けた部分の痛みや腫れ、赤みなどの症状が起きることがあります。
・筋肉注射という方法の注射で、インフルエンザなどの注射と比べて痛みが強いと感じる方もいます。
・ワクチン接種後、まれですが重い症状(呼吸困難、手足の力が入りにくいなど)が起こることがあります。
接種後の注意
ワクチン接種後に、体調に変化があった場合は、すぐに接種をした医療機関へ相談してください。
佐賀県では、接種をした医療機関での受診が難しい場合や、より専門的にみてもらう必要がある場合に、下記のとおり協力医療機関を設置しています。また、気になる症状が出た場合の相談先も設置していますのでご相談ください。
【協力医療機関】
佐賀大学医学部附属病院 産科婦人科 電話:0952-31-6511 FAX:0952-34-2011
【相談窓口】
〈医療、救済に関すること〉
佐賀県健康福祉部健康増進課感染症対策担当 電話0952-25-7075
〈学校生活に関すること〉
佐賀県教育庁保健体育課健康教育担当 電話0952-25-7234
積極的勧奨の差し控えの終了について
HPVワクチンについては、平成25年4月1日より、予防接種法で定期接種に分類されたものの、厚生労働省は、同年6月14日付「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について」を通知し、国民に適切に情報提供できるまでの間、定期接種の積極的勧奨は差し控えていました。
その後、国の調査会において継続的に議論が行われ、令和3年11月26日に「ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種の今後の対応について」を通知し、定期接種の積極的勧奨の差し控えが終了することとなりました。HPVワクチンの接種については、接種の効果とリスクを理解した上で接種をしてください。
関係資料
厚生労働省資料
令和3年11月26日付「ヒトパピローマウイルス感染症に係る定期接種の今後の対応について」 (PDFファイル; 168KB)
HPV(子宮頸がん予防)ワクチンのリーフレット(概要版) (PDFファイル; 4434KB)
HPV(子宮頸がん予防)ワクチンのリーフレット(詳細版) (PDFファイル; 6102KB)
HPVワクチンを接種した本人、保護者様へ (PDFファイル; 1301KB)
定期接種対象者
小学6年生~高校1年生相当の女子 ※令和4年4月以降順次通知予定です。
使用ワクチン、接種回数、接種間隔
2価のヒトパピローマウイルス感染症予防接種(商品名:サーバリックス)
接種回数:3回
接種間隔:1回目と2回目は、1か月以上の間隔をおく
3回目は、1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上の間隔をおく
4価のヒトパピローマウイルス感染症予防接種(商品名:ガーダシル)
接種回数:3回
接種間隔:1回目と2回目は、1か月以上の間隔をおく
3回目は、2回目から3か月以上の間隔をおく
持参するもの
- 母子健康手帳
- 予診票
- 委任状(保護者が同伴しない場合)
自己負担額
無料。ただし、対象年齢を過ぎて接種する場合は、任意接種(自費での接種)になります。
留意事項
- ワクチンは完全に子宮けいがんを予防できるものではありませんので、20歳以降子宮けいがん検診を受けることができます。定期的にがん検診を受けましょう。
関連リンク
厚生労働省ホームページ(外部リンク)
